父と母

うちの父はアル中だ、
酒もタバコも月に三万くらい使う、健康も損なわれているけどやめない、
父は、俺が稼いできた金だという言い分をひっさげて、母に反論する、
私みたいに学がなく、人と話したりすることが苦手で、ずっとドカタの仕事をしてきた、一時期やっていた宅配の仕事でも使えなかった、父は長男狂の祖母に甘やかされて育ち、就職から何から何まで祖母が用意してくれた、そんな父は中学生時代に受験勉強をしていたら先生から「お前はバカだからだめだ」と言われてから、一切勉強をしなくなった、そこで祖母はそれを言った先生を怒鳴ったりしたらしい、その一言でずっと囚われてきた父を母は「普通ならそんなことはないと思って頑張るんじゃないの」と話していた、

うちの母は、よく私に父の愚痴をこぼす、
「また昼間から飲んでいた」、「夕御飯は同じ時間に食べない」、「もっといえのことを手伝ってほしい」、「再就職のときも技術があるとか言ってたのに、できてなかった」、
そんなのは日常茶飯事で、父のいないところでは悪口三昧、
母は最後には必ず、「父は私と結婚しなければもっといい人生だった」と話している、

確かに、母のほうの兄弟が借金したとき、うちの祖母が肩代わりしたりとかしていたし、母も立ち回りかたが上手くはない、
その言葉を何度も聞いているが、それは父と私たち三兄弟を否定しているとしか思えない、
それを話したら、そんなことはないと言う、
頭がわいているとしか思えないし、配偶者にそこまで言われる父がかわいそうになってきた、配偶者から私との結婚は失敗だって言われているようなものだから、

両親を見ていて、刷り込まれたことがある、
母は専業主婦、父は工場で働いていたころ、父は母に稼いでいないのに口を出すなと言われたそうだ、
それを聞いて、働いていない人間は立場が弱くて、何を言われても仕方ないし、言うことを聞かないといけないんだと思っている、
そこで母もそんなの押しきって働けば良かったものを、色々な理由があり働かなかった、

なぜそれを書いたかというと、カウンセリングのときに両親の話が出てきたからだ、
父も私も職が安定していないのは、どうしてだと思うと聞かれた、
確かに父は、長年勤めていた工場ではふんぞり返って仕事をしていて楽だったみたいだ、
でも、努力はしなかったと母から言っている、

こう書いてみると、無意識に私もできない理由を探して実行していなかった、
一歩が怖いだけである、
父と母は努力できていなかったからこうなったんだぜと話したいからなんだろうか、
父は、私と同じように人からこう言われたからこうするとか言ってしまう人、さっきの先生の一言がずっと付きまとっている、頑張れば人生はどうにでもなるのかもしれない、

しかし、父がかわいそうだ、
父は友達がいない、だからずっと飲んでいる、母はもうすぐ病院に入院させたほうがいいかもしれないと話している、最近は鬱かもしれないと言われている、
父は、気持ちが小さいのだ、
最近になって、仕事もダメになったから余計に不安でイライラしている、

母も母で、父を応援するとかいうきもないのだろうか、
多分、母は男のたたせかたを知らない、
そういう面ではすごく残念だと思う、
多分、父は応援とか前向きになれる言葉とかをかなり欲しているのに、母がすごくマイナスなことをいうから、一緒に落ち込んでしまうのだ、せめてお金はなくても、明るい家庭なら父のアル中もここまでではなかっただろう、

父がかわいそう、こんな嫁をもらって、本当によく頑張っている、
それを少しでも認めてあげないとだめだ、
それができないと、夫婦って破綻していくんだろうな
頑張れ、パピー、

結婚って人生の墓場ですね、
なぜ、世の女性が結婚で色々なこと言っているのか分からない、
べつに売れ残るのもいいかなと思っている、
結婚よりも、おでんが食べたい