母のこと

祖母のお墓参りをしてきた、
命日は土曜日だったので、一日遅れてしまったが行ってきた、
祖母が亡くなってから9年経つが、発見現場には一度も行っていない、そこにも花を手向けたほうがいいんだろうな、
祖母のことを思い出していた、

木造の平屋に住んでいた祖母は、台所に近い場所にいつも座っていた、
おせんべいみたいにぺったんこになった座布団を敷いて、大学ノートにびっしりと日記を書いていた、
何を書いていたのか忘れたが、家族のこととかを書いていたのかな、

母の日記を読んだのは、小学生のときだった、
読んだ日記は、弟が障害があるとわかった後に書いたものだった、
ある日の日記に、弟が口をきけないから、親戚の人が大学病院に行ってみたらと母に話していて、私がそれを聞いて弟は病院に行っているよと話していた、という出来事があったらしい、
その後に「パズルは優しいからね、ごめんね、ごめんね、ごめんね、こんな母親で」と殴り書きで書いてあった、母は、弟が障害があると分かってから色々と苦労をしてきた、その背景がわかるから、それを読んで号泣したことを覚えている、

今母は、私が誕生日プレゼントとして送った、五年間日記に書いている、
母の日記を読んでいくと、日々の記憶が蘇る、
母は家族のことを中心に書いていた、その日にあったことを覚え書きのように書く場合などもあった、
その中に、パズルを信じることが大事と書いていた、
号泣はしないが、胸が締め付けられた、ごめんね、こんな子供で、ばかでごめんね、と書きたそうと思ったほど、自分が嫌になった、燃えてしまえば、灰になれば全てがリセットされるのかな、

たまに、自分がいない世界を想像する、
まあ、ここで日記は書いてないよね、それで文章も書いてない、こうやって書いているだけでも奇跡なんだろう、
何かを記録するという行為は、無駄にはならないと思う、
だから、今夜も思ったままに書いておく、

やっぱり、恋人は必要だ、
飲んだくれても笑ってくれるような人がいい、
今夜も寂しい、
寒いと寂しくなる、

火の鳥を読んだ、なぜか泣けた、
復活・羽衣編を読んだが、あれは漫画の域を越えている、
面白いな、
また読みたい