心にゆとりを

父と私と母が昼過ぎに家にいて、妹が早く帰って来た、
その時に、妹はため息をついて、ずっと私と父を睨んでいた、
それを母に話したところ、母は妹に聞いたらしい、
妹は嫌いとかじゃなくて、いるはずのない時間に父と私がいたことでため息が出たとのこと、これは私も経験がある、

大学在学中に、父の会社が傾いたために早期退職を募集し、父はそれに乗った、
母は、父が会社をやめたことを電話してきて知った、
その後、父はアル中に拍車がかかり、体はぼろぼろになり、奨学金の手続きのために取り寄せた父の源泉徴収を見て、愕然とした、私がアルバイトで働いている源泉徴収よりも少なく、ため息がでた、先程の妹と同じ気持ちだった、
大学の学生生活課には、父の職業を書類に書く欄に何も書けなかった、こんな苦学生だったため、四年間、大学独自の奨学金をもらい、生活をしていた、

そして、元カレのお姉さんのことを思い出した、
元カレのお姉さんが、金銭トラブルを抱えて、元カレが大学に行けなくなった話を聞いて、お姉さんとは親戚になれないだろうと感じ、元カレと別れた、
元カレは、仕方ないだろうとしか言わなかった、
今になって、自分が元カレのお姉さんと元カレにしてきたことが返っていると感じた、

お金がないのに、心にゆとりをもつことも許されない、
いっそのこと、殴りに行こうか、
ああ、私はダメ人間だ、ダメなりに考えていくしかないんだろうな、
お金があっても、心に余裕がない人もいる、お金がないってだけで心が荒む、これは、私たち人間がお金に支配されているだけなんだ、お金にコントロールされない生き方はきっと素敵だけど、現実的ではないと思う、お金って心は豊かにできるけど、お金で人も殺せる、お金は怖い