ズルい女

楽しいクリスマスなのに、クリスマスって感じがしない、
恋人がいないからか、そうでもない気がする、
何もかもに無頓着になったからか、どうなんだろう、
クリスマスで嬉しくなくなってしまったのは、大人に少しずつなっていく証だ、

おじさんが、また日曜日にきて、父と色々なことを話していた、それからクリスマスケーキを買ってくれるらしい、
うちの妹はクリスマスイブに利久で彼氏とデートするみたいだ、
大人になるってなんだろうね、子供になるってなんだろうね、
子供でも、大人みたいな考えの子供もいるのにね、

父は酒を昼間から浴びるように飲んでいる、酒に飲まれている、
父はおじさんと午後5時以降でないと飲まないと約束していたのに飲んでいる、
父はいいなと思う、こうやって逃げるところがあって、
逃げる場所は作らないとだめかも、

前の職場で隣の席だった人が、ミャンマーに旅立ったらしい、
その人は、私に社会人としてふさわしくない行いをしたら、注意してくれて、仕事の面においても色々と教えてくれた、それに見合った仕事ができずにいたことは申し訳ないと思った、
やめるときに、何も言えずにいなくなったため、せめてありがとうございましたくらいは言えたらよかったかもと今でも思う、
なぜ、ミャンマーに行くのか分からないが、その人は気象予報士の資格をとって、旅をして、行き先を気候を見ながら判断していくことが夢だと話していた、それは素敵な夢だけど、前の職場って全体的にやっぱり変わっていると感じた、

生き物にサンキューって番組がお気に入りで、猫や犬を見ていると癒される、でもね、癒されて満たされても、なにか足りなくて焦る、
その何かが分からない、お金があっても満たされない、
昔、樹木希林日本アカデミー賞で映画についてインタビューされていたとき、その役が店の店主とかで、インタビューしていた人は、主人公を見守るお母さんみたいですねって話していた、でも、樹木希林は「いらないねぇ、そんなのいらない」と話していて、めちゃめちゃかっこよかった、
満たされないから、彼氏がいても浮気を繰り返す、やっぱりだめな女だ、だったらいっそのこともっとズルい女になりたい、愛とか母性とか忘れて、本能とか性欲とかのおもむくままで生きていくのもありかもしれない