ヒロトとマーシー

お昼にテレビを見ていたら、ビートたけし氏が出ていた、
その番組では、一流の人に嫉妬した人物をインタビュー形式で紹介するというものだった、
面白そうだなと思ってみていたら、中々深い、
ビートたけし氏が嫉妬した人物の中に、ブルーハーツ甲本ヒロト氏をあげていた、

その理由のひとつが、ブルーハーツの曲を聞いたときに、「俺は漫才師じゃなくて、こういうのがやりたかったんじゃないかなぁって思って」と話していたのが雷が落ちるほどの衝撃だった、
私は日記にも書いたがビートたけし氏の映画が好きだ、ビートたけし氏はきっと自ら望んでお笑いの世界に入っていって、映画とかとるようになったんだなって勝手に思っていた、しかし、それが違うということがわかった、
誰でも、きっとそう思うんだろうなと、後悔しない道なんて本当に限られているんだと感じた、
今では取り返しがつかないけどね、とビートたけし氏が言っていたが、何度でもやり直しができるまでやってみるのもありかもしれないと感じた、

あと、ブルーハーツの曲は悲しいと話していた、不良になれない子たちが、歌での表現でしか不良になれないのかなって、という言葉を聞いて妙に納得した、
私は高校三年生のとき、友人にネットで誹謗中傷を書かれ、そのときの心境をブログに綴っていた、
そのときに、24時間テレビで流れていたtrain-trainを聞いてから、いつしか卒業まで心の支えとなっていた、
ヒロトマーシーに投げ掛けるような文章を書いていた、今気付いた、私は文章でしか不良ができないのだ、

ねぇ、ヒロト
久しぶりに問いかけてみたよ、またくそみたいな文章を書いているよ、
やっぱり、私、大人になれなかったよ、溺れてしまう前に助けてって書いていたけど、溺れる海がないことに気づいたよ、砂漠の蜃気楼のように全て幻だったの、
だけど、今は寒いの、雪山の小屋にずっと閉じ込められて下界と連絡がとれなくて取り残されているの、社会から隔離されたような状態だよ、どうしたらいいんだろう、生きている意味があるのだろうと歌っていたけど、私は分からないよ、真面目に書くなんて私には無理だった、文才もないんだ、だから全てを剥き出しのまま、あのときみたいにまた文章を書いているよ、18歳のころと同じだ、時代は繰り返すんだね、でも、ヒロトと話せて嬉しいよ、

マーシーの書く歌詞が好きだ、
パンクロックではない、あれは哲学だと本気で思っていた、
くそみたいな扱いをうけた学校生活を乗り越えられたから、私は大丈夫だよね、
マーシー、力をおくれよ、それでもブルースは加速していくんだ、

加速したブルースに乗って、1001のバイオリンを聞いている、
あの歌詞みたいになりたい、
アイスクリームみたいに嫌なこともわすれられたらいいのに、
そうして、目を閉じた、

たまに、最近、高校三年生のときの自分と今の自分が重なる、
これはきっと環境をがらりと変えないといけないと心のどこかでは思っているのだが、行動に移せない、
ずっと前から過去の自分にタイムスリップしたみたいだ、
高校生のころは、まだ明確な目標があるからよかったけど、今は何もない、

1985は友人の十八番、
いつか誰かの心を動かせるような文章を書いてみたい、
ブルーハーツはパンクロックだ、全てを剥き出しのまま表現していても、眩しいくらいかっこいい、痛みよりも悲しさを隠さない、
やっぱり、ブルーハーツは最高のバン